前回にひきつづき、プレゼンについて。今日は資料の作り方について。
プレゼンの資料に関してはいろいろなところで書かれていたりするので、軽くいきます。
とはいうものの、結構長くなってしまいました。前回、kyuka さんに字ばっかりといわれてしまったのですが、今日も字ばっかりです。すいません。
資料を作るにあたって重要なのは...
目的意識を持とう
- 何のためにプレゼンテーションをするのかはっきりさせる
研究発表でも、製品の紹介でもなんでもかまいません。
ただ、何を聴衆に伝えたいのかはっきりさせましょう。
たとえば、自分の研究の成果を学会で報告するとしましょう。
その場合、何を聴衆に伝えるのですか? そうです、自分がやってきたこと。それも他の人がやっていなかった自分独自の部分ですよね。
聞いている人にアピールしたいポイントをまず考えましょう。
よく、アピールできるほど自信がないからという人がいます。でも、たとえいつもは自信がないとしても、プレゼンテーションのときだけは自分がやってきたことがすばらしいことであると思いましょう。
自信がないプレゼンテーションは、やはり態度に表れてしまいます。なんとなく引け目を感じていることが分かってしまうのです。
逆にアピールしたいポイントが山とある場合もちょっと考えものです。聞いているほうはそれだとあふれてしまいますよ。
やはり、ポイントはできれば 1 つに絞りたいものです。それが無理だとしても、片方の手の指で数えられるぐらいにしましょう。
なぜここに至ったのか
- 導入部だけはきちんと考えよう
さて、アピールするポイントがつかめたとしても、プレゼンテーションの冒頭からそれをいうわけにはいきません。
プレゼンテーションの一番はじめに、そこまでに至る背景やいきさつ、問題などを説明する必要があります。
研究発表だったら、なぜそのような研究をする必要があったのかなどを説明します。
そのときに聴衆がどのような人なのかを考える必要があります。素人向けなのか専門家向けなのかでここのステップは全然違うはずです。
ここでちゃんと背景を説明できないと、聞いている人の共感を得ることができず、聞いている人は集中力を失ってしまうのです。
たとえば、ドラえもんのストーリーを考えてみましょう。
- のび太がいじめられるとか、宿題をやっていないとかの問題にみまわれる
- ドラえもんに泣きつく
- ドラえもんがポケットから道具を出してくれる
- とりあえず、問題解決
- のび太が想定外の使い方をする
- 再び問題が起こってオチ
一番はじめに何らかの問題が起こっているわけです。ここの部分が読者の共感をよばないような問題であれば、つまらないといってすぐに読んでもらえなくなってしまいます。
ドラえもんがポケットから出してくれるいろいろな道具は、この前段の問題があるからこそ生きてくるわけです。
テレビでやっている通信販売も同じです。
はじめに台所の汚れがおちないとか、ダイエットできないとか何らかの問題を説明しますよね。
その問題が見ている人の共感をよべばよぶほど、それを解決してくれる商品が輝いてくるわけです。
ついでにいうと、背景の部分で専門的なことも説明してしまいましょう。専門の人たちに対してプレゼンテーションをするのであればいいのですが、素人の場合は導入部でプレゼンをするのに必要最低限の専門知識の説明をしておかないと、後から専門的な用語などが出てきたときにそこでおちこぼれてしまいます。
すこしだけ具体的な例題をあげてみます。
たとえば、Project Looking Glass のプレゼンをするとしましょう。その場合、川原さんはプレゼンで次のような組み立て方をしています。
- 20 年前に現在の GUI の基礎となった X Window や Apple の Macintosh が登場しています。
- 20 年前の Mac の CPU は 68000 で動作周波数は 5 MHz。かたや現在の Pentium 4 は 3 GHz 以上。性能的には 1,000 倍以上の開きがあります。
- ハードの性能はとてもあがったのですが、さて GUI はどうでしょう。
- 全然かわっていません。
- 本当にこれでいいのでしょうか?
ここまでで、新しい GUI の必要性をとくわけです。
この後、3D に話は移ります。
- 2D に代わって 3D が注目されています。
- よくあるのはデスクトップを仮想空間とみなすようなものです。
- でも、本当にそれがユーザにとって使いやすいですか?
ここまでで、疑問が 2 つでてきました。今の GUI でいいかどうかということと、ユーザにとって使いやすい 3D はどういうものなのかという 2 点です。
「うん、うん、そうだよ。使いにくいと思っていたんだよ」と思ってくれる人がいればこっちのものです。
この部分のでき如何でプレゼンテーションが生きるか死ぬかが決まるのです。
ですから、この部分には十分に時間をかけて、丁寧に説明する必要があります。
プレゼンテーションの資料もこの部分だけは、丁寧に作りましょう。
ただし、例外があります。社内でプレゼンテーションをする場合によくありますが、すでに背景の部分のコンセンサスが取れている場合はこの部分は省略してもかまいと思います。
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