これもずいぶん長くなってしまいましたが、まだまだ続きます。でも、これを日記で書くのはつらい... ^^;;
聞く人にやさしい資料を作ろう その 2
- クリップアートの絵はそれだけでイメージダウン
- 自分で絵を描いてみようよ
- 意味のない絵やアニメーションはやめよう
- アニメーションのすすめ
クリップアートの絵はそれだけでイメージダウン
PowerPoint などのクリップアートは便利ですよね。確かに便利なのです。
でも、その便利さの裏には、誰もがこの絵を使っているんだということを意識していなくてはいけません。
ようするにクリップアートの絵は手垢がついているのですよ。新鮮さがないのです。
それにクリップアートを使うと、どうしても画一的なイメージがでてしまいます。
私はクリップアートが資料に使われていると、それだけで聞く気がうせます。だって、資料を作るのに手を抜いているという証拠ですから。そんな、力の入っていない資料だったら、聞かなくてもいいやと。
特に使わないでもらいたいのは、右の絵のようなクリップアートです。
最近の PowerPoint には入ってないようですが、使う人は多いですよね。
使う人が多い = よく目にする = 新鮮さがない = 注目してもらえない なのです。
自分で絵を描いてみようよ
じゃ、絵はどうすればいいんだというと、自分で描けばいいのです。
「私は絵が下手だから」とか「絵なんか描いたことないよ」という反応が大半だと思いますが ^^;;
でも、いいのです。下手で。
私も下手です。でも、下手は下手なりの味があるのです。
まずは描いてみましょう。自分が描いた絵はへたくそですよね。こんなんじゃ、資料にはのせられないと思いますよね。
しかし、のせてしまうのです。それがあなたの持ち味になのです。
へんな絵を見て、聞く人が「なんだこりゃ?」と思ってくれたら、あなたの勝ちです。すくなくとも、聞く人はそれに興味を持ってくれたわけですから。
私は Ed Emberley という絵本作家の本が大好きなのですが、彼は丸、四角、三角、点々などがかければ何でもかけるといいます。右の本はその中の顔を書いてしまおうというもの。発表で使う絵なんて、こんなもんでぜんぜん OK なのですよ。
たとえば、「ここがポイント」を示すための絵を描いてみましょう。
そうですね、親指を立てた手がいいかもしれません。さっそく描いてみます。ちなみにこれを描いているのはノート PC のタッチパッドです ^^;;
どうですか。下手でしょう。でも、こんなもんでいいのです。
この絵は顔の部分以外は丸 (楕円) と四角だけです。それでも、なんとなく描けてしまうのです。
丸、四角などはお絵かきソフトの機能をそのまま使っています。
でも、もっとおすすめの方法があります。丸、四角もフリーハンドで描くのです(ちなみに Macromedia FreeHand で描くというわけではありません)。色を塗るときもべた塗りではなくて、自分で塗ります。
そうすると、ぐっと個性が出てくるのですよ。ちなみに本当にノート PC のタッチパッドで描いてます。
とはいうものの Power Point じゃやりにくいのは確かです。できれば、何らかのお絵かきソフトを使われるほうがいいと思います。
Flash は今ではリッチクライアント向けの製品になってしまったようですが、こういう絵を描くときにはとても重宝するツールです。
下の絵はフリーハンドで書き直したものです。よく見ると、線はふらふらだし、はみだしているし、塗り方も白いところがいっぱい残っているし。
でも、これでいいのです。これが私のテイストだと開き直ればいいのです。
私自身も絵がうまくないのに、こんなこと書いていていいのだろうかとちょっと思う... ^^;;
意味のない絵やアニメーションはやめよう
余白が気になるのか、ぜんぜん意味のない絵を入れる人がいますよね。
自分ではいいと思っているかもしれませんが、私はそれにはまったく意味がないと思います。
逆にそんな埋め草的な絵が入ることは逆効果にしかならないと。
絵があるとそれは内容に関連するものだと考えるので、その絵の意味を考えてしまいます。でも、意味はないんですよね。
中世の絵のように絵を記号的解釈すると、内容に関連するんだったらおもしろいかもしれません。でも、そこまで裏を読める人はいないだろうし... ^^;;
だとしたら、そんな絵はないほうがいいのです。資料に発表内容とまったく関連のないものはいらないのです。
同じように意味のないアニメーションもやめたほうがいいと思います。
たとえば、すべての文字がアニメーションするような資料。自分ではかっこいいと思っているかもしれませんが、はっきりいってうざいだけです。
アニメーションはここぞというときに使うからこそ、効果があるのです。
特に文字が横から出てくるとか、下から出てくるとか、回りながらでてくるなんていうアニメーションは本当に強調したいときだけにしたほうがいいと思います。
アニメーションのすすめ
とはいうものの、アニメーションをするなということではありません。積極的にアニメーションにしましょう。
特にものごとの動きや流れを説明するにはアニメーションは欠かせません。
パタパタ漫画でも何でもかまいません。動きをとりいれるだけでグーンと分かりやすくなるはずです。
たとえば、シーケンス図を使ってソフトウェアの動きを説明する人がいますが、あまりおすすめできません。シーケンス図を発表資料にするとどうしてもフォントが小さくなってしまい読めなくなってしまいますし、喋っていることとシーケンス図の対応する部分が分かりにくいと思います。
シーケンス図のメッセージセンディングの線の色を喋るのにあわせて変えるだけでも、ぜんぜん違うはず。
たとえば、2 台の PC で通信していることを示しているのであればこんなのはどうでしょうか。
それともこんなのは
なにかむずかしいことをやっているような感じがするかもしれませんが、両方とも非常に単純で次のような動かしているだけなんです。そうするとあたかも、線が膨らんだり、波うったりするような感じになりませんか。
こういう誇張は、ギャグアニメによくありますよね。
通信というより、メッセージを送りあっているというのを強調したいのであれば、こんなのはどうですか。
これも本当にたいしたことなくて、車の絵を線の上にのるように動かしているだけです。
でも、単に通信してますと口でいうより、ずっといきいきしてくるはずです。
こういうのにこっていると確かに資料を作るのに時間がかかります。でも、苦労すれば、それに見合うリターンはあると思いますよ。
アニメーションを使う場合の注意点ですが、
無限ループのアニメーションはやめよう
です。無限ループしてしまうと、聞いているほうはどうしてもそれが気になってしまいます。そうすると、集中が途切れてしまいます。
アニメーションは興味を引くのにとても効果的ですが、その効果があまりにも強いので、無限ループにしてしまうとそちらに引っ張られてしまうのです。
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