というわけで、東京ミッドタウンで行なわれた Sun Business .Next へいってきました。なぜ、このイベントに参加したかというと、ずばり東京ミッドタウンで行なわれたからです ^^;;
ミッドタウンにはもう何度も来ているので、目新しさはないのですが、ホールははじめてだし、ランチはおいしところがいっぱいあるし、おやつにも事欠かないからです。
まぁ、動機は不純ですが、セッションはちゃんと聴講しましたよ。しかし、はっきりいって内容が薄い。無料とはいえ、聴きにくる価値はないです。もうちょっと内容を吟味してくれないとダメです。
私は C トラックの比較的開発者向けのトラックしか聞いていないので、他のトラックはもっとましだったかもしれませんが...
問題だと私が思うところを列挙してみます。
会場の入れ替え制
事前登録制で、会場で登録のチェックをするのであれば入れ替え制にすることも分かります。しかし、それをしないにもかかわらず、入れ替え制にしているのです。それはまったく意味のないことであり、単に通路での混雑度合いが増えるだけ。
しかも、このホールは通路が狭く、ロビーのような空間もほとんどありません。そのため、セッションの入れ替え時には、朝の混雑した駅のようになってしまいます。
もしかしたら、混雑させることで盛況感を醸しだしたいのかと、勘ぐってしまいますよ。
セッションの時間が短い
特にそれを感じるのはパネル。45 分じゃ短いですよ。司会者がパネラーに想定した質問をぶつけて、それに答えるだけで終わってしまいます。やっぱりパネルなんだから、パネラー同士でやりとりしたりしないとおもしろくないです。
ターゲッティングがなってない
このイベントのタイトルには Business と入っているのですから、ある程度非技術者やマネージャー層が来場するのは予測できるはず。 実際、スーツを着ている人の方が全然多いのですから。ジーンズに T-Shirt だった私は完全に浮いてたようです。
それなのにセッションの内容は完全に技術者向け。しかも、細かいところばかりを示すだけ。
そうじゃないでしょう。
たとえば、JRuby のセッションでも、Java から Ruby を呼び出すコードを示したって、まったく意味がないですよ。
この来場者の層にはそんなことをいうよりも、Ruby のどこがすぐれているか、どこに使うべきなのか、などもっとマクロ的な視点から喋るべきです。Ruby と Java という 2 つの言語があって、それぞれ得意な分野が異なるわけです。じゃぁ、それらの長所を活かしたシステムを構築するにはどうするべきであるとか。
JRuby にしても、Java の上で Ruby を走らせる利点を示さなくてはいけないと思います。スケーラビリティを高められるとか、エンティティ層に対するアクセスの効率化とか、アーキテクチャレベルで話をしなければダメです。
技術者相手だったら、Java で Ruby を実装したのは Just Fun でもいいんです。しかし、ターゲットが変ったらその説明も変えていかなくてはいけないのです。
題材が手垢がついている
これは Java テクノロジー最新動向というセッションについてです。タイトルは最新となっているのに、話題は全然最新じゃないというのはどういうこと?
とりあげた話題が Web サービスとスクリプティング。はぁ? という感じです。
Java SE 6 で Web サービスが使えるようになりましたという例が、サーバ側の例というのは絶対間違っています。Java SE 6 の Web サービスのサーバ機能はあくまでもテスト用に入っているだけで、メインとなっているのはあくまでもクライアント側です。
SE なのですから、クライアント側が中心になるのは当たり前。なのに、サーバ側の例を出すというのはダメです。
スクリプトもそう。前述したようにターゲットが異なっているのですから、JavaScript を呼び出すコードを説明するのは無意味です。スクリプトが Java の中で書けますというレベルは 1 年前だったら許せます。しかし、今じゃもうそのレベルは時代遅れです。
今だったらスクリプトをシステム開発の中でどのように活かしていかなければいけないかを示すべきです。
JRuby のセッションでもそう。
もう記述量の差で言語を比較するのはやめましょうよ。いい加減、聞き飽きました。しかも、Java のコードは悪意があるし。普通、そんな書き方しないよ、という例で比較しても意味ないです。
たとえば、Java にないクロージャを使えば、こういう記述もこんなに簡単に記述できます、だったら分かります。でも、そうじゃなくて、単に文字列と数字の変換という例じゃ、説得力まるでなしです。
しかも、Java の開発はすでに IDE が必須になっているわけです。IDE で補完してくれることを前提にすれば、 少しぐらい記述量が増えてもかまわないと思います。
資料がつまらなすぎ
Java テクノロジー最新動向でも JRuby のセッションでも、NetBeans を使うシーンが出てくるのですが、それがすべて画面のスクリーンショットのみ。こんなんじゃぜんぜん伝わりません。
なんで、実際に NetBeans でやらないのでしょう。
紙芝居で見せられたものと、リアルに見せられたものでは、聞いている側の注目度も違うし、理解度も全然違います。紙芝居じゃ、ほんとにつまらないですよ。
はっきりいって、私はかなり不安になってしまいましたよ。日本の Sun は本当に大丈夫なんでしょうか。こんな程度のイベントしか開けないようでは、本当にやばいですよ。
オープンソースになったからといって、Sun が Java を作り出しているのには変わりないわけです。聞き手側は日本の Sun であっても、Java を作り出している人たちという認識になってしまうわけです。しかし、全体を通してみても、今日のイベントで Java の作り手である Sun からのメッセージというのを受けることはできませんでした。
こういうイベントに参加する方たちは、少なからず Sun に期待しているわけですよ。その期待をかなえてあげないと。
2 件のコメント:
私も会場に居てましたが、まったくもって同感です。こういったコメントを、私達Sunは真摯に受け止め、今後に生かしていかなければならないと思います。さくらばさん、コメントありがとうございます。
Businessと言いながらdeveloper向けが混ざってたり(逆もあり)とか、分かりにくいやり方をする傾向は昔からありますね…。
行ってないのでわからない部分もありますが…。
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