Keziah Jones "Nigerian Wood" (2008) | |
なんだこのカッコよさは。そして、スマートで洗練された音楽。 Keziah Jones のことはもちろん知ってはいたのですが、今まで聞いたことがありませんでした。うーむ、後悔しきり.... こういうアルバムを聞いていると、最近のブラックミュージックはものたりなくなってしまいます。なんか演奏しているのが感じられないのですよね。単にオケに合わせて歌っているだけという感じ。 もちろん、スタジオミュージシャンが演奏していることは分かるのですが、なんか仕事でやってます感というか、緊迫感がないんですよね。 ミュージシャンが切磋琢磨してひとつの音楽を作り上げていくというのは自分も楽器を弾く人じゃないとできないものなのでしょうか? バックのサウンドはアレンジャーやプロデューサーに任してしまうのでしょうか? よく分かりません。 そうでない人もいることは分かりますけど、全体的な傾向としてそんな感じがします。 それにひきかえ、このアルバムはほんと緊迫感があふれたサウンド。もちろんサウンドの要は Keziah Jones のギター。でも、それだけでなくホーンやストリングスまで、手を抜かずに、考え抜かれたサウンドです。 捨て曲なし。文句なくカッコいい。 まず、研究録音的なナレーションからはじまる Nigerian Wood でしびれてしまうわけです。ドラムだけで始まり、ギターが入り、他の楽器が入りと徐々にサウンドが華やかになりますが、ボーカルはずっと淡々としているというアンバランスさ。 My KInda Girl のギターにハンドクラップというバックがまたカッコいい。スピード感がたまりません。Pimpin' のエレガットのイントロもカッコいい。シンプルなカッティングなのですが、引きこまれます。 そして、My Brother。この曲はストリングスのバック。櫻庭はストリングスが入った曲があまり好きではないのですが、この曲は別。The Beatles の Eleanor Rigby とか Simon & Garfunkel の Old Friends に匹敵しますね。無音部分の後の展開がまたカッコいい。組曲的にまったく異なるパートを組み合わせた曲。ほんとスピード感にあふれてます。 さっそく旧盤を買いにいこ!! |
2010/01/03
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