今日から JavaOne が始まります。とはいっても、今日はコミュニティイベントと Keynote だけ。その後は、レセプションです。
ほんとは午前中、Java Champions と JUG Leaders のブランチミーティングがありました。そこで、今年の JavaOne のだいたいの概略を教えてくれます。もちろん、その時点では NDA ですけど。
こんなことははじめてだと思うんですが、その時くじ引きがあって、とあるものが当たりました。日本人の名前は発音しにくいらしく、自分も呼ばれたとは最初気がつかなくてスルーしてしまうところでしたww
何が当たったかは、今日のエントリーの最後のおまけのところに。
さて、今日聴講したのは、以下の 4 つのセッションです。
- UGF10336 NetBeans Power Tools with James and Kirk
- Java Strategy Keynote
- IBM Keynote
- Java Technical Keynote
- おまけ
NetBeans のセッションに出たのは、単に James Gosling が話すからというだけです。テクニカルな話はほとんどなくて、今やっていることを説明しただけですが、JavaFX を使ったツールとかも見せてくれました。
ということで、メインは Keynote です。
Java Strategy Keynote
コミュニティイベントは Moscone West だったので、Keynote の会場である Moscone North へ。
Moscone Cnter で Keynote をやるのは、Oracle が主催になってはじめての JavaOne 2010 以来。
Moscone North は地上が Yerba Buena Park で、地下にあります。で、地下におりていこうとすると、見えたのはすごい行列。もちろん、JavaOne の Keynote の行列です。
それでも、私たちは比較的前の方に並んでいて、最終的には Moscone South まで列が続き、それでも並べなかった人が Moscone South の地上部分にいっぱいいたというのです。
Oracle 主催になった 2010 年には参加者がガクッと減ってしまったのですが、毎年徐々に増加していることが分かります。今年も去年よりも確実に増加していますね。
ところで、Moscone Center には上の写真のボタンがおいてあったのですが、赤い会社だから赤いボタンを押せばいいのかな?
それにしても、これだけ話すことがすくない Keynote も珍しいですね ^ ^;;
- Nandini が IoT を担ぎ出してきた
- Java SE 8.1 と 8.2 がロードマップから消えているけど、説明はなし
- Java EE の時間は 40 分中、たったの 10 分しかない
- Avatar をオープンソース化したけど、いまさら感が強い
ぐらいでしょうか。
Publickey などでは Java SE と Java ME の統合ばかり書かれていますが、全然分かってないですね。
Java SE と Java ME の統合は 2011 年の JavaOne ですでに発表済みです。
JavaOne に限らず、だいたいの Keynote でそうだと思うのですが、興味深いのはスピーカーが言及しなかったことにあるのです。
Nandini は今でこそ副社長ですが、もともと Java ME のエンジニアなわけです。だから、バズワードになりつつある IoT に注目したことは意外ではないです。でも、これだけ大々的に担ぎ出してきたことに意味があると思うわけです。
40 分の Strategy Keynote のうち、半分ぐらいをこの話題で引っ張るというのは Oracle における Nandini の発言力が増したんでしょうね。
でも、IoT を担ぎ出したはいいけど、これでどうやっても儲けるつもりなんですかねぇ。ビジネスモデルの話は全然なかったのですが、パートナーがいれば儲かるというものでもないはずですけどねぇ。確かに JavaOne という場ではビジネスモデルの話はしにくいとは思いますけど...
ただ、Rasberry Pi とか LEGO Mindstorms で Java が動くというのはいいですね。特に若年層の取り込みには、こういうおもしろいガジェットを取り込むというのはありだと思います。後は Arduino で Java だな。
Java ME 8 のハッカソンで優勝したらしい Andrew Sugaya |
Java EE に関しては、なんで Java EE 8 の話が全然ないのだろう、というのが率直な感想。Java EE 7 が出てから半年、開発が終了してテスト過程になったことを加えれば、もっと時間が経っているはず。
それなのに、まったくそのことに触れていないというのは、どういうことなんでしょうね。ロードマップすら示されないというのは、目標を失って迷走しているとしか思えないです。
というか、Java EE 7 も迷走しましたからねぇ。クラウド対応の話は完全に黒歴史になってしまいましたね。
だからといって、Java EE 8 で Java EE 7 でもともと取り入れようとしていたクラウドの機能を取り入れるという話もほとんどないし。あるといえばキャッシュぐらいですけど、キャッシュの JSR 107 JCache はあまりにも古くて... これはなかったことにして、もう一度考えればいいのに。
で、Project Avatar は捨てるということなんでしょうかねぇ....
Java EE は Cameron Purdy |
Java Technical Keynote
Techincal Keynote は Mark Reinhold が全体の MC。今まで Mark は Java SE/JavaFX だけだったんだけど、今年は Java EE も含めることになってしまいました。
というか、Java EE の扱いひどくない?
そんなに話すことないのかなぁ。
Strategy Keynote で取り上げられたトピックは
- Project Lambda
- NetBeans 7.4 + Project Easel
- Demo のチェスのサーバ側の説明
- DukePad
- JavaFX 8 3D CG
- Java ME で動作するチェスをするロボット
- Java SE 9
いちばん時間をかけていたのは Project Lambda です。Brian Goetz が説明しただけでなく、Richard Bair が JavaFX での Lambda 対応についても話していたし。
右が Brian Goetz |
|
Brian Goetz の後は、ずっとチェスのゲームで話が流れていきます。
はじめはクライアントが HTML 5 で書かれていて、それで NetBeans の Easel でデバッグできると John Ceccarelli が話し、Santiago Pericas-Geertsen がJava EE 7 で書かれたサーバについて説明し、DukePad では 3D CG のクライアント、ロボットもチェス、というぐあいです。
DukePad は Rasberry Pi で作られたハンドメイドのタブレット。メディアでまじめにオラクルが発表したというように書かれてしまっていますが、ネタです、ネタ。
去年は Linux/ARM の Panda Board で作られた JavaOne のタイムテーブルを閲覧できるキオスク端末を作ってきましたが、その延長線上ですね。
去年は Rasberry Pi を使って Mark が Jigsaw のデモをやって、落としてしまったのがハイライトでしたが、今年は JavaFX でもサクサク動いてます。
JavaFX 8 の目玉機能の 1 つが 3D CG なのですが、その紹介も兼ねています。
Cube とか Cylinder などのプリミティブなオブジェクトも提供されていますが、やっぱり 3D CG のツールで作られたモデルをインポートするのが主流です。そのための、3D Viewer を紹介して Maya で作られた Duke をインポートしてました。
モデルだけでなく、アニメーションもちゃんとインポートできます。
最後のロボットはおまけかな。
ロボットは展示会場で展示されてました。
右が John Ceccarelli |
Project Easel のデモ |
Santiago Pericas-Geertsen |
Richard Bair |
いちばん左が Duke Pad の出力 |
3D Viewer で Maya のデータをインポート |
チェスのロボット |
最後にちょっとだけ Stephan Chin |
おまけ
プレゼンテーションでは目の動きが重要なのです。例年 Kenote では舞台下にあるモニターを見がちで、目線が下になっているが、とても気になっていました。
Snn 時代の John Gage とか、Rich Green などはそういう点、上手かったんですけど、Oracle になってからみんなダメ。
ところが、今年は Oracle の人は前を見ている率が高まりました。でも、目線が微妙に上なんですよね。
目線を追っていくと... なんとモニタが天井から吊ってあって、そこに台詞が書いてあったのです。下の写真の左の方に浮いている黒い四角の部分がモニタです。何かと思ったら、そういうことだったんですね。
ところが、Java SE 8 の EA があるよというスライドでは上の写真のようになってました。勝手に喋れと言うことなんでしょうねww
ちなみに、この吊したモニタは Oracle の人だけが使えるらしく、IBM の Keynote では、やっぱり下見てました ><
こんな感じになってます。青く光っているのがモニタ |
で、Java Champions のブランチで当たったものです。
当たったのは、Nandini が Keynote で紹介していた gemalto の Cinterion のボード。Nandini は WiFi ボードって言っていたけど、WiFi ボードで Java が動くってどういうことなんだろう?
中には説明書も何も入っていなかったので、どうやって使うのかよく分かりません。ようするに、開けただけで、何もしていないということです ^ ^;;
時間ができたら、いろいろやってみようと思います。
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